賃貸裏事情
賃貸住宅業界の繁忙期は今です。
真っ只中です。
日本は4月から新年度が始まるため、
2月ごろから4月まで慌ただしくなり、
その瞬間最大風速たるや、
想像を絶するものがございます。
短い時は前の入居者様が退去されてから、
ほんの数日で新しい入居者様が引越されてきます。
その間に前の入居者様の精算を行い、
原状回復工事と、
新しい入居者様のための工事を行い、
入居に備えます。
これが何百と繰り返されます。
長く住まわれたお部屋は、
数年住まわれただけのお部屋と比べて、
直すのに時間がかかります。
また時代、流行りに合わせるため、
文字通りの「原状回復」ではすまない場合も多いです。
「入居中 ○月○日以降入居可能!」
と広告に謳われたりしていますが、
その裏で数多くの職人が重心を低く構え、
工事が始められるよう待ち構えています。
と一件一件手配が進めば問題ありませんが、
実情は日々入居の申込みが入り、
すでに詰まっている工事スケジュールの中で、
まるでパズルを組むように作業の順番を組み替え、
あっちへ行ってはこっちへ行ってはと日々飛び回っています。
ですので時にはいろんな事件が発生します。
たいてい気づくのは入居数日前です。
この時期事務所は殺気立っておりますが、
ある種のお祭り騒ぎのような雰囲気でもあります。
全員で力を合わせて事件を解決させていきます。
そして何事もなかったかのように、
しれっとした顔で鍵の引き渡しを行います。
「原状回復工事」と一言でくくってしまいますが、
住まわれ方、入居年数、工事内容で千差万別、
同じものは本当に一つとしてありません。
そんな中でも新生活に期待を膨らませているお客様のために、
日々駆け巡っております。
新生活を控えた皆様に幸多からんことを。